大阪府瓦茸高等職業訓練校の槻要

 昭和50年頃から、瓦工事業界は、急速に瓦施工技能者と現場作業労務者の手不足と高齢化に、その施策の必要を痛感し、大阪府瓦商工業協同組合では、役員合に議案として提案審議されることになり、その結果、瓦葺職業訓練校の設立が可決されました。関係官庁のご支援により、昭和53年3月認可を得ました。指導員として、組合役員8名が指導員免許を取得し、指導に当たることになりました。
 以来、今年で10周年を迎え、修了生106名、1級技能土12名・2級技能士48名を数え、各事業所において中堅技能士として活躍しています。その中には、グランプリに挑戦できる優秀なものも数名おり、着々とその成果が上って来ております。
 次に、訓練の槻要や、教科指導内容について申述べます。
  1. 目  的
  1. 入校資格
  1. 特  典
  1. 費  用
  1. 訓練期間
  1. 訓練教科
  1. 訓練設備
  1. 指導員
 今後の訓練についての抱負は、従来の瓦工事業界は、粘土かわらを主として訓練を行ってきましたが、現在の屋根材の市場は材質や形態が益々多様化し、建築様式も大きく変ぼうし、それに対応できる技能工が要求されるようになってきました。
 因に、粘土かわらの需要比率をみましても45%を割り、需要拡大に懸命の筆力をしておりますが、大した回復の期待は望めそうでありません。一部には社寺関係の建物で高度な技街を遺憾なく発揮し、粘土かわらのすばらしさを表現させていますが、業界の安定受注には繋がっておらないようです。そこで、訓練校として時代の変化に対応していくため、新屋根材の施工にも取組む姿勢が必要ではないかと判断し、新屋根材の中でも安定需要で定着している材料から、施工指導を始めたいと思っています。訓練時間数の関係もあり、材質の知識や施工実習等、熟練した講師をお願いするようにしたいと思っております。メーカーさんの講習会など大いに利用させて頂く心算でおります。粘土かわらの施工はすべての屋根材施工の基本でございますので、本末転倒にならぬよう、奥の深い粘土かわらの指導研究は怠ることのない様にして行きたいと思っております。
 私達工事業の仕事は、まことに地味な上に可成の体力が必要です。機動化も遅れております。若年の人集めは至難でございますが、是が非でも解決して行かねばならない問題であります。昔のような徒弟制度では駄目です。本腰を入れ本格的に時間をかけた指導体系の下に、技能指導のみならず人間教育を本筋とし、優れた技能土となるための基礎的知識を再教育しながら進めて行くような形の訓練校が必要ではないかと思っております。その実現のために、現在の入校資格を広げて、一般からの応募も考慮してみるべきかと思っております。
 最後になりましたが、現在の瓦工事業界の現有勢力を紹介致しますと、全日本瓦工事業連盟加盟組合54組合、その傘下組合員4,800店社、非組合員2,500店社、その店社に働く従業員60,000人とも言われています。この中にはメーカーは含まれていません。メーカーの中にも工事業を兼業している社も相当数あります。以上の状態からの趨勢を判断致しますと、建築業界の一翼を担う工事業界として、誠に責任の重大さを認識し、業界一丸となって発展向上を目指したいと存じますので、宜しくご指導御支援を御願い申し上げます。